【インフラファンドを比較】エネクス・インフラ投資法人が上場!投資価値を見極めよう!
エネクス・インフラ投資法人が2019/2/13に新規上場しました。
上場インフラファンドとしては、6銘柄目となり選択肢が広がってきています。
対象としている資産がいずれも太陽光発電所のみなので、他の種類も出てきて欲しいなと思うところではあります。
以前、↓記事にて、インフラファンドの銘柄を比較して、割安と思われる銘柄を探し出しました。
エネクス・インフラ投資法人も追加されましたので、新たに算出してみました。
前提のおさらい
- FIT(電気の固定価格買取期限)が継続する限り、分配金水準が安定する
というインフラファンドの特性に着目します。
単純な単年度の分配利回りがいろいろなサイトで比較されています。
ですが、インフラファンドにおいてFITの残存期間が何年あるのかという点を考慮に入れることは、比較する上で非常に重要です。
エネクス・インフラファンドのポートフォリオ物件の一つに高萩太陽光発電所があります。この物件のFIT残存期間は17.75年(2019年2月時点)です。
そして、この物件の賃料見込み(インフラファンドの収益源)は以下の通りです。
※エネクス・インフラHPの”国内インフラ資産の取得完了に関するお知らせ”より
途中までは毎年度ごとにパネルの劣化等により少しずつ賃料見込みが落ちていますが、限定的です。
18年目から19年目にかけてガクッと落ち込んでいます。
FITが切れて電気を高単価で売却できなくなり、収益水準が落ちることを数字で確認できます。
言い換えれば、FIT期間が続く限りはインフラファンドの収益性は安定しており、分配金水準も目安がつきます。
インフラファンド間で比較
将来期待できる分配金額を求める
先ほど、FITの残存期間が重要であることを示しました。
物件取得価格と残存期間を加重平均することにより、インフラファンドごとにFITの平均残存期間を算出しました。
これに2019年度の予想分配金をかけることで、ファンドを保有し続けることで将来取得できる分配金を予想することができます。下表の一番右の系列です。
(パネルの劣化等で賃料が下がり分配金が下がること等は、ここでは考慮しません。)
※2019/2/15時点
株価と比較する
先ほど算出した将来合計分配金を現在の株価で割ることで、投資金額の何倍の分配金を見込むことができるのかという「倍率」を求めることができます。
カナディアン・ソーラー・インフラの倍率が1.36と最も高い数値になっています。
前回試算した際と同じですが、「カナディアン・ソーラー・インフラ」が一番お買い得なのでは?という結果になりました。
エネクス・インフラに関しては、次点といったところでしょうか。
※「将来合計分配金」、「倍率」というのは造語であり、ファンド間比較をするための指標であり、実際に投資をして取得できる分配金や倍率を表している物ではございません。
最後に
繰り返しますが、今回の分析では利益超過分配金・パネル劣化やFIT期間終了後のファンドの行方など、考慮していないポイントがいろいろあります。
この分析が網羅的であるとは全く考えていません。
実際にエネクス・インフラは利益超過分配金が5割程度となっており、心理的に投資しにくい銘柄になっています。
少なくとも上表の倍率が一番高くなる水準にならない限り、投資することは考えていません。(この分析の結果2番目に割安だから投資しよう!とは思っていないということです。)
インフラファンドの購入を検討する際の、一つの参考指標にしていただければ幸いです。
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追記(2019/11/4)
>>この記事を書いた結果、半年後の価格がどうなったのかを確認しました。
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