【高利回り投資】上場インフラファンドの銘柄比較
インフラファンドへ投資するにしても、どの銘柄を購入するのかは悩みどころです。
私は
「固定価格買取期限(FIT)までの残存期間」
に着目して銘柄選択しました。
考え方をざっくりとまとめました。
銘柄選択のための指標を考える
固定価格買取期限(FIT)までの残存期間
インフラファンドの銘柄選択の考え方はいろいろあるでしょう。
時価総額ベースで分散する、買い取り電気事業者ベース(東京電力とか)で分散するなどなど。。
前述したとおり、私は「電気の固定価格買取期限(FIT)までの残存期間」を重要視して銘柄選択しました。
30~40円/kWh 近くで売電して収益を上げている発電所も、この期間が終了してしまうと大きく売電益が下がります。FIT終了後の売電価格がいくらになるかはわかりませんが、5分の1以下となるのではないでしょうか。
下記記事は個人ベースでの太陽光発電FITに関する記事です。これ以上に売電価格は下がる物と考えています。ご参考まで。
買い取り期間終了後の太陽光発電 10円/kWhで購入 :日本経済新聞
なんにせよ、FITの残存期間が終了すると収益性が大きくおちることは明白です。
分配金の安定性
インフラファンドの特性ですが、分配金が安定していると前回記事で紹介しました。
いちごグリーン・インフラでは、予想分配金を10年スパンで開示しています。
※2017年6月期の実質的な運用期間は、7か月間です。
この図を見ると、分配金水準が非常に安定していることがわかります。先ほど、FITの残存期間が終了すると収益性が大きく落ちると紹介しましたが、裏返すと
「FIT期間中の収益性は安定している。」といえるのではないでしょうか。
他のインフラファンドはここまで長い予想は出していません。しかし、仕組み自体は同様ですので、私は以下の仮定を置いて銘柄間比較をしています。
- FITが継続する限り、分配金水準が固定される
このように仮定すると、
- FIT残存期間×単年度の分配金水準=保有し続けることで得られる分配金
とすることができます。
パネルの劣化も10年経っても数%程度。太陽光が無くなる?なんてことは考えられません。直感的にも、上記仮定は的外れではないと考えています。(仮定が強すぎるとは思いますが、ファンド間比較をするだけなら問題ないでしょう。)
ファンド間の比較
さきほど置いた仮定をもとに、簡単な試算をしてみました。
将来期待できる分配金水準
※平均残存期間:電気の固定買取価格制度(FIT)までの残存期間。2018年6月時点のデータになります。
上表の「将来合計分配金」は、FITの平均残存期間と2019年度の予想分配金を掛け合わせた数値で、保有し続けることで期待できる分配金額です。
この将来分配金と現在の株価水準を比較することで、どの銘柄を購入すべきか?という一つの目安を見いだすことができます。
将来分配金と株価
「倍率」は将来合計分配金から価格を割ったもので、現在の価格に対して何倍の分配金を見込むことができるかを確認できます。
2019年1月11日時点は、カナディアンと東京インフラがお買い得??という結果になっています。
私が以前同様の計算を行った際も、カナディアン・ソーラーの倍率が高かったので、他銘柄と比較して多めに投資しています。
※「将来合計分配金」、「倍率」というのは造語であり、ファンド間比較をするための指標です。
最後に
繰り返しですが、増資すればこの分析の前提は崩れますし、パネルの劣化等もありますので、雑な前提のもとの試算になっています。
しかし、太陽光発電の知識は大してない私からすると、このようなデータを元にした投資の方がしっくりきます。(カナディアンのソーラーパネルは高品質で経年劣化しないから分配金が安定するみたいな投資判断が私には難しい。)
インフラファンドに投資を決めた際の、銘柄選定に役立てば幸いです。
追記(2019年2月21日)
エネクス・インフラ投資法人の新規上場を受け、以下リンク記事にて同様の分析をしていますので、是非ご参考ください!